過去に書いたコラム アーカイブ
■説明しようとしない大手住宅メーカー。
ホームセンターで出回っているホワイトウッド。ツーバイ材とも言われますが、これらは大手住宅メーカーをはじめ、あちこちで家造りに使われています。 このホワイトウッドが腐りやすい木である事は、木材業者ならよく知っています。しかし、大手住宅メーカーを訪れた人には、メーカーは決してこの事実を説明してはくれません。「乾燥され、管理された木材を、自社工場でミリ単位で精密に加工し・・・」という説明だけで、木そのもののデメリットを説明しないのです。 |
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■野ざらし3年で朽ち果てるホワイトウッド。
その他、私が今まで見聞きしたホワイトウッドにまつわる話です。(裏付け捜査はしていませんので、話80%くらいで受け取って下さい。)
■第2のアスベスト。 高温多湿な日本においては、絶対に住宅に使用してはならない木なのです。なのに大手メーカにホワイトウッド使用に対する説明を求めると、 「腐りやすいというのは、あくまでも水や湿気が付いた場合です。当社は完全な防水仕様ですから、そのようなことはありません。」 などと言います。でも、地震がきて、その時家は倒壊しなくても、小さな割れからしみ込んだ水がホワイトウッドを腐らせていく。そして、最終的には倒壊に至る。あるいは、結露から生じた湿気が壁内にこもり、少しずつ木を腐らせていく。大水で床下(床上)浸水、ホワイトウッドの柱が水に浸かり、数年後に倒壊。 現在、新築の木造住宅の半数がホワイトウッドの集成材で造られているそうです。数年後には200万棟にも達するという試算もあります。全てが倒壊する訳ではありませんが、「長持ちしない家」である事は間違いないでしょう。 ■住宅の寿命はどのくらい?大手住宅メーカーの営業マンに「住宅の寿命はどれくらいと想定してますか?」と質問してみたところ、「25年です」と明確に回答していただきました。何のためらいもなく営業トークとして平然と言っている事と、25年という短さに驚きました。
■追記。2007年 ■追記。2019年 |
■シルバーグレイの是非。
樹種に関わらず、木材を屋外に置くと、紫外線の作用でシルバーグレイ色になります。 |
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右写真、倉庫の羽目板では、シルバーグレイ色の方が施工後1年程経過。もう一方が2ヶ月程経過したものです。 こうしてシルバーグレイ色になった木材を、どう評価したらいいでしょう?
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■着色木材は自然になじまない。
屋外施工されるウッドデッキなど、濃い茶色や、ライトブラウンといった色に着色塗装する事例が多くあります。下写真では、パーゴラをライトブラウン色に着色して施工しました。2年以上経過していますが、まだ色があせずにいます。 |
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「施工したばかりの新品状態の色をできるだけ長く保ちたい」 という思いから「着色」という手段をとりました。確かに経年変化で「色あせて」はいませんが、1〜2年この風景を見ていると、「なんか自然な感じがしない」という違和感を覚えるのです。 |
■イギリスのガーデナーの考え方。 「イングリッシュガーデン」というスタイルの庭がガーデニングでは流行です。日本庭園が形式や格式を重んじた「フォーマル」なスタイルだとすると、イングリッシュガーデンは「いかにも自然に草花が生えている雰囲気を大切にした」庭造りです。イギリスのガーデナーは、デッキやパーゴラ、倉庫や扉などの屋外アイテムを制作した時、「早くいいシルバーグレイ色にならないかなあ。」と待ちわびると言います。真新しい色の木材は「恥ずかしい」と感じるのだそうです。「自然な感じがしない」からです。 ■増えているシルバーグレイ愛好家。 |
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ガーデニング流行の昨今、庭園デザインコンテストなども盛んに行われていますが、以前のように枕木(濃い茶色)を基調にしたものから、「シルバーグレイ」色の木材を多彩に盛り込んだ例が多くなっているように思えます。造園関係の方から「早く風化させる方法はありませんか?」と訊かれた事もあります。 よく、男性の白髪まじりの頭髪を「シルバーグレイ」と表現しますが、悪い意味には使われません。むしろ「年月を経ていい味が出た」という表現だと思いませんか? ちょっとした見方、考え方で、木の持つ存在感や価値が変わってきます。本当に木は不思議な素材です。 |
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■チクチクヒリヒリの外材
米松という外材が建築材として巾をきかせています。某大手メーカーが大量に製品化して流通していますが、製品化された材をさらに賃加工として再製材した事があります。 雨で濡れてしまったその材を触ってみると、なんだかヌルヌルする。。その製品のバンドには「防カビ処理済」と書いてありました。たぶん、雨に濡れて、中の薬品の成分がしみ出してきたのではないかと考えました。その木材を挽き割り製材しているうちに、触れている手のひらがだんだんチクチクしてくるんです。 |
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■シックハウスは簡単に起こる
実は、私も多少ですが薬品に過敏な体質なようで、防腐加工された米栂土台などを同様に挽き割りしていると、目がヒリヒリしてきます。匂いで気分も悪くなってきます。 輸入レモンやオレンジなど、虫よけのためか大量の薬品まみれで輸入されており、問題になった事がありました。今でも多くの輸入食品は何らかの薬剤処理がされているとみるべきです。 木材も全く同様で、虫が日本に上陸するのを防ぐため、薬剤処理されています(植物検疫)。カビやすい木は防カビ剤につけれらます。カビやすく腐りやすいホワイトウッド材が、あれだけきれいな色で流通しているのはきっと、とんでもない薬剤を使っているに違いない。。。 最近の建材は接着剤に「ノンホルマリン」などとうたってありますが、肝心の木材の方は、輸入品である限り、薬品づけであるとみるべきです。 ■基準値なんてあてにならない 某ハウスメーカーの展示場に入ったとたん、あのベニヤ特有の匂いがして目がチカチカ。玄関を入っただけで出てきました。某建材アウトレットの倉庫に行ったら、これまた目がチカチカする。建材一枚一枚は基準値以下(フォースター)でも、家中をその建材で作ったらどうなるか。奇しくもハウスメーカーがそれを実証しています。 基準以下だったら問題ない、使っていい。こんな家造りでもいいのでしょうか? ■虫が喰ってるほうが安全・木は割れるのが自然 野菜だって、所々虫が喰ってるくらいの方が、安全と言えます(笑)。木材だって、多少は虫もつくし、カビたりすることもあります。これらをクレームになるからと、徹底的に排除していく風潮が薬品まみれの商品を生み出す。カビも完全乾燥していれば、色が残っているだけで、胞子を出して繁殖するような事はありません。 だからといって、虫食いやカビた材木を堂々と出すつもりはありませんが、「自然に近い」とはどういう事なのか、理解いただけないケースがあります。木材は乾燥すれば必ず割れが入ります。割れが嫌なら、無垢の木は使えません。自然に近いナチュラルな塗装にすれば、傷はつきやすくなります。無垢の木とつきあうには、それなりの「覚悟」が必要です(笑)。 考えてみれば、製材所っていうのは、木材とオガ粉で溢れている場所で、そこで十年以上仕事をしていても、薬品障害のような症状は一切起きない。杉やヒノキの国産材なら、一般的なシックハウスは防げると、身を以て証明しているとも言えるのではないでしょうか。 |
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